「ベルサイユのばら2001」オスカルとアンドレ編・星組観劇記
脚本・構成・演出・全体・・・・ |
のるO様 |
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役者のビジュアル | 皆さん、やはり一段とビジュアルが良くなってますね。スタイルもよく、顔もすっきり・・・。良い点ですわ。 | とにかく美しい!宝塚の舞台メークなんてアップじゃ見れない、という固定概念を根底から覆した大功労者です。オスカル様=美しくなければいけない、という期待を見事に裏切らなかったとも言えます。もともとの顔立ちはあっさり系なのに、どのパーツも主張しすぎず端整であり、舞台メークが映える顔立ちと言えましょう。この点、坂東玉三郎さんなどを思い出します・・。また無理に原作の絵に似せようとはせず、自分の顔を美しく見せるメークを施している点に注目したいものです。過去のO役者のメークの失敗はこの点に起因していることが多いと思われます。そして、同じく原作に似せなかった前髪!!これは特筆すべき点です。おでこを美しく広く出すことで、原作の髪型とは似ていないにも関わらず、O様の聡明さ、クールな美しさなどが返って強調されたかのようにさえ感じます。似せないが為にOらしいのるO様の美しさにひたすらめろめろのままかでございます(はあと)。 |
セクハラ衛兵隊×男尊女卑のブイエさん | いやいやびっくりというかやっパリと言うか・・・。グローバルな地球の時代、21世紀を迎えたというに、相変わらずのセクハラ発言、女性蔑視台詞の連発・・・。一体どこが2001なんでしょうねぇ・・?
さて衛兵隊はよりパワーアップしたセクハラの数々でございました。なんとO様のおしりをさわってしまうわ、これには本当にびっくりいたしました。だってOさまに実被害があったのは今回が初めてでございます!そのほかにも「女は男に抱かれてればいいんだ」にいたっては、もうほんとに唖然でございます。ブイエ将軍の「女のくせに」はもう枕言葉、しつこすぎます。こんな台詞は一回聞けばうんざりです。 ある方がおっしゃいましたが、原作は30年たった今もちっとも古くならないのに対し、タカラヅカの台詞は古臭い女性蔑視発言の連発・・・。なぜ原作が古くならないのかもう老齢の男性演出家には理解不能なのでしょうか。 |
酷いセクハラの数々にも毅然として動じず、麗しいオーラを発し続けたのるO様でした。
おしりをさわられてきゃっという感じのお顔がとってもチャーミングでした(はあと)。あのお顔が見れたので、ひどいセクハラも大目に見てしまうままかでございます(汗)。 余談ですがあの痴漢行為があるからあの場面にアンドレが居ないのでしょうか?(笑) だって居たら、半殺しくらいにされますわ!あの兵士さん・・・。そんなアンドレの反応を入れるのが面倒くさくてあの場面からアンドレをはずしたんじゃないかしら・・・?なんてふと思ってしまいました・・・。 |
衣装・・? | よ〜く見ると貴婦人のわっかドレスの悪趣味な毒々しさが少しましになっていました。中間色が増えたようです。
アンドレの服が変!これにつきます。軍服が異様に立派なのは初演のころからで慣れっこになってしまったのが悲しいですが、一度でいいから衛兵隊と同じ軍服のアンドレを見てみたいものです。でも、今回は普段着もいっそう変になっていました・・・。子供時代と入れ替わる時の衣装・・・、あれいったいどこの国の何時の時代の服・・・?変!この一言です。毒入りワインの時の小豆色の服も変・・・!。これもいつものことですが・・・なんでスラックスはいてんの・・・?お仕着せっぽい上着にキュロットの方がよっぽどいいのに・・・。 |
O様の赤いマント、赤いブーツ・・・、変なんでしょうけど、いや変なはずなんですけど、ああ、美しいお方は罪です・・。それなりにお似合いだと思ってしまうのは私だけですか?(おずおず)
多分濃い色だからしまって見えるのでしょう。白ブーツは膨張して見えるので、黒とか農色系にしたらいいと思うんですけどね・・・。
今宵一夜の上着とキュロットとベストの宮廷服・・・。初め見たとき、え、O様らしくない、変なの〜なんて思った私ですが、ああ、やっぱり美しい方は本当に罪でございます。こんな姿も非常に美しいのるO様でございます。ああ〜素敵(はあと)。ただキュロットの裾にフリルはやりすぎ(ため息)。 |
子守り歌〜重唱 | 反発していた衛兵隊が次第にオスカルの崇高な精神に巻き込まれ、敬服し、志をひとつにしていく様子が一つの場面の中に描きこまれています。子守り歌には賛否あるかと思いますが、何せ短い舞台にストーリーをまとめなければなりませんし、私としてはこの場面は多いに評価したいと思います。歌による掛け合いもミュージカルっぽくて(笑)かっこいいし、オスカルの精神のあり方が描かれていて満足です。それに曲が素晴らしいですね。子守唄にもあまり違和感感じないのです、私。 | 「目をさませ〜♪」「わからないのか〜♪」にはゾクッときます。のるO様はオスカルの精神の美しさを体現していて感動しました。特にこの場面の彼女の瞳の力強さ、輝きにオスカルを見ました。歌唱力もばっちりののるO様、見ごたえばっちしです。子守唄に抵抗を感じないのは彼女の歌唱力&演技力が大きいからでしょうね。 |
貴婦人たち | シッシーナ婦人とモンゼット婦人の下品な掛け合いにはうんざりです。とても宮廷貴婦人とは思えません。あんなところに時間をかけるならもっと他にかけるところがあるはずです。 | |
今宵一夜 | 肝心の場面でがっかりさせる変な台詞には相変わらず憤りです。「妻と呼ばれたいのです」どーしてこの台詞、いつまで経っても無くならないのでしょう?お願いだから止めて欲しいです。オスカルがすがりつくのにもがっかりです。なぜ一言「愛してる」と言って抱き合うだけじゃいけないんでしょう?今までの再演の中でも、既存の台詞をカット、すがらず、普通に抱き合うパターンが好評でしたのに・・。ファンの声というものに少しは気がつかないのでしょうか!(怒) まあ「あなた」と言わなくなったのはいいんですけど・・・。まだまだよ! | あの最低な台詞の末尾をかすれた抑えた声で言ったのるO様、素晴らしいです。聞き取りにくいです♪
貴女の見事な演技に拍手ですわ!
アンドレの手に自分の手を戸惑いがちにかさねるしぐさがかわいらしいです(はあと)。 |
その他の気になる台詞 | 「あの牢獄の中には我々の同志が捕らえられている」・・・・って史実と違うじゃん!私達ファンが当時のバスティーユに政治犯がいなかったことを知らないとばかにしてるのか、それとも本当にU先生ご本人が知らないのか?!いづれにしてもこんな間抜けな台詞をO様に言わせないで欲しい・・・・。
「女王」「女王」って?「王妃」じゃないの?(ついでに宙のオーストリア「国王」も「皇帝」でしょ?) AやA陛下などの「命だけは大切にしてくれ」?って革命に殉じるオスカルに対して相反する台詞なので、意図がわからない・・・。し、Aが言う台詞では絶対ない!!U先生はアンドレというキャラを理解していないとしか思えません。 |
「ばか」「くそ」「ちきしょー」のるO様の麗しいお口からもれると、こんな乱暴なお言葉も耳に心地よく響くままかでございます(はあと)。 |