遠きえにしに7 「蹴鞠」 の挿絵 「抱擁」
ほった先生は佐為のことを「ヒカルにとって、友達であり、師匠であり、またお父さんのような、お母さんのような、兄弟のような、ペットのような(笑)・・・」とおっしゃっていますが・・・。私、このひとは先天的に母性本能が強い人だったんじゃないかなぁという気がしています。だいたい、彼は子供が好きです。平安時代でも天童丸とかいう小さい子供を可愛がっていたようですし。しかもこの子供はさして碁が好きというわけでもないのに、足しげくおうちに行っては、遊んであげていた模様(一体どういう関係?)。ということは。やはり、碁の資質に関わりなく、子供自体がそもそも好きとしか私には思えません。そればかりか、幽霊になってからというもの、虎次郎に、ヒカル、と子供ばかりに憑いていますし。ヒカルの時代になってからも、何かと子供に対する、慈しみを忘れない佐為だったのは、周知の事実。あるいは、このひとはそもそも自分自身が子供の純粋さを残したまま大人になってしまったところがあるので、自然に魂の近しい者に呼ばれるのか?。いずれにしても彼は「慈しみ」の心を豊かに持っていたひとじゃないのかな。ヒカルの夢に出てきた佐為の笑顔は・・、何をしても、どんな想いを殺しても、見守ってくれてるような、そう、まるであれは、マドンナのよう・・・。だと思いました。