更新があるかは謎?ですが、とりあえず小説中によく出てくる平安時代独特の語句についての説明+雑感のページです。
☆寝具としての御帳台(みちょうだい) UP!
挿絵がこ汚くてすみません・・・。
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怪我してるのをいいことに、光を自分の屋敷に同居させていた間、いえ、それ以前にも時々泊まらせていた時から佐為が光を連れ込んで一緒に寝ていた御帳台(笑)。略して御帳とも帳台とも言います。
平安時代の上流貴族や天皇の寝具です。 (天皇の御座に設けられ、これと類似した形のものも御帳台といいます。) 構造は・・・・。 支柱を4本立てた上に明り障子というものを載せています。明り障子は四角い枠状のものに、布を張ったものを言います。 右の絵のように、内側には台を置き、その上に畳を二枚敷いたようです。厚畳を直接置く場合もありました。いづれにしろ、内側のスペースは畳二畳分だったようです。 畳の上には褥(しとね)と呼ばれる敷き布団に当たるものを置きました。実際に寝る時は、昼間着ていた上着の衣か、あるいは、衾(ふすま)という掛け布団に当たるものを掛けて寝ました。 そして、下の絵のように、四方に帳をめぐらします。一辺だけ、帳を捲り上げ、ここを塞ぐように、几帳を内側に立てます。 これで、プライベートな個室の完成です。これって天蓋付きベッドに近いですね。 |
とかく間仕切りの少なく、開放的な平安時代の寝殿造のお屋敷の中にあって、この御帳台がもっとも遮断性の高い家具なのでは?という気がします。
それにしても、この御帳台というのに私はとても萌え・・いえ、惹かれます。その後の日本人の生活からはこの御帳台も、この頃はまだあったという椅子も消えてしまう運命・・・。身分の高い人もべたっと床に直接座り。直接お布団を敷くようになってしまうんですね。 どうして、こんな雅な寝具が消えてしまったんでしょう。私はすっごく素敵だと思うんですけど・・・・。 佐為はこの御帳台の中で、毎夜、光と寄り添って寝てました。女房とか舎人など召使の人たちは、一体どう思ってたんでしょうね(笑)。 絵まで描いたのは、やはり、小説中の添い寝シーンではこの御帳台を思い浮かべて頂きたい・・・んです、ええ是非。
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