好評だった第一弾より早数年。「遠きえにしに」の帝役声優を選ぶ為、待望のオーディション第二弾が開催されました〜♪
オーディションに参加された声優さんの顔ぶれもがらりと変わり、一段と熱い戦いが繰り広げられました。どうぞ、その濃ゆ〜い模様をお楽しみくださいませ♪


※「遠きえにしに」の結末を含むネタばれがあります。
読了された方のみご覧くださいますよう(m_ _m)


※このオーディションは幽べるさんによる創作であり、あくまでフィクションですのでご了承ください。以前掲示板に投稿してくださったもの、 掲示板撤去後はお時間のあるときに順次執筆してくださったものを、時系列に編集しております。オーディション中のタイムラグはその為であることもご了承くださいませ。

オーディション中にままかのコメントも入ったバージョンはこちら

帝妄想オーディション第二弾 by 幽少納言さん

妄想オーディション・帝完結編・予告

ジャジャジャジャーン♪
帝の妄想オーディション第二弾、とりあえず予告編ですが行ってみよーと思います。
前回は各回ごとに課題台詞は2つずつでしたが、さすがに完結に向かって濃くて美味しい台詞が多かったので、各回ごとに3つずつとしました。絡み度は前回よりも少ないのですが、「えにし」の核心に迫る台詞が多くて、選ぶ(カットする)のは苦行に等しいモノがありました(TT) そしてエントリーされた声優さんです。も〜迷いました!数ある実力声優さんの中でも大人の(しかも鬼畜な)演技が出来、声質が佐為ちゃん役の千葉進歩さんとかぶらない、などなど突き詰め、以下のお三人に決定いたしました! どちらかというとベテランです。若手の方も魅力があったのですが、今回は帝ですからアラフォー以上の方となりました。
(繰り返しになりますが、これはフィクションです(^_^;))

☆エントリーナンバー1「置鮎龍太郎」
☆エントリナンバー2「速水奨」
☆エントリーナンバー3「三木眞一郎」

★審査員「幽少納言」
★特別ゲスト審査員「遊佐浩二」(アニメ・ヒカルの碁での帝やその他w役)

代表作は(幽少納言の独断入り)
・置鮎さん…ぬ〜べ〜先生(地獄先生ぬ〜べ〜)・手塚国光(テニスの王子様)、など。
・速水さん…明智光秀(戦国BASARA)・直江信綱(炎の蜃気楼)、など。
・三木さん…ロックオン(ガンダムOO)・土方歳三(薄桜鬼)、など。
では第一次選考に先立って、アニメ版で帝役を演じて下さった特別審査員の遊佐さんにインタビューをしておりますので、ここで紹介いたします。
幽「え〜遊佐さん♪(きゃ、顔近っ!)今回の選考にあたっての気合いというか、思いを述べて下さいますか?」
遊「いや〜ボクのセリフは少なかったですからね。こんなにおいしいセリフがたくさんあるえにし版の帝役、ボクがやってみたいくらいです」
幽「そうですね。アニメでは顔すらよく見えない役でしたからね」
遊「なんか、ひたすら冷酷無情に演じた記憶があります」
幽「何考えてるのかわからないというか」
遊「でもそこが、ままかさんのえにし執筆の出発点だったんですよね」
幽「そーそー」
遊「えにしを読んでみて、ボクなりの帝の解釈があるのですが、今回はおっきー、速水さん、三木シンがどんな解釈を見せて下さるのか、楽しみです。ボクと同じとか違うとかとは関係なく、こんな帝を待っていた、みたいな基準で選考していこうかと思います」
幽「あ、それは私も同じです。楽しみですね〜」
遊「はい、楽しみです」
幽「あ、それから…(^^)」
スタッフA「巻いて下さーーい!」
幽「ははは、はいっっ」
幽「では、遊佐さん、よろしくお願いいたします。で、サイン下さい♪」
スタッフB「職権濫用だめ!」
幽「はいぃ、すいません〜」

早くも大丈夫かよ〜な雲行きですが、近日都内某所にて第一回のオーディションが開かれます。その様子はカミングスーンヽ(^o^)丿♪

妄想オーディション・帝完結編……その1

ままかさん、皆さん、こんにちは。
先日「妄想オーディション〜帝編・第二弾」につきエントリーされた声優さんを紹介いたしましたが、春まだ浅い3月吉日、早速第一次選考が開催されました。
声優の皆さん、お忙しい中をありがとうございました。
選考に先立って、私もえにしの世界観をもう一度心に染めておきたくて、改めて読み直してしまいました。う〜ん、深い。人間って悲しい。つたない考察を交えての選考となりますが、ここは愛と妄想のボレロで(何?)乗り切ります〜。ラ〜タリラリラリラッラララ〜♪
審査員幽少納言と特別ゲスト審査員遊佐浩二さんは早めにスタジオ入りしまして、声優さんのお越しをお待ちしました。幽に至ってはオーディションの始まる2時間も前に来てしまいました。だって、早く目が覚めちゃったんだもん。
課題セリフは第四章〜終章から取っています。未読の方はネタバレにご注意下さいm(__)m
セリフも長く、審査員も二名いますので、長くなりますことをご了承下さい。

★第一次選考…112話(たまづさ一)・115話(たまづさ四)

光の死を経て、佐為と帝との関係はまた大きな転機を迎える。佐為は愛弟子を失った孔子になぞらえるほどの失意に落とされ、その変わり果てた容貌は周囲を驚かせる。そんな佐為の姿を目にした帝…。そして運命の対局の日が訪れる。さらに帝が佐為に送った「最後」の言葉とは。

A『不快・・・? 不快なことがあろうか? 若く瑞々しい姿は確かに美しい。しかし、人には魂からにじみ出る美しさがある。白髪のそなたはそれを教えてくれる。今日のそなたは何時にもまして美しい』(112話)
(いきなり長セリフですが、佐為を本当に愛でる帝ならではでしょう。そしてそれだけではない何かがあるようにも感じます。そこをどう演じるかがポイントです。)


B『続けるがよい』(115話)

(コミックスにもアニメにもある貴重な一言。この裏に隠された帝の心の闇をどう表現するか。)

C『現身(うつそみ)は さらにも見えじ 白雪の とはにたぐへよ 吾が魂(たま) のもと』(115話)

(オーディション初課題の和歌です。 難しいと思いますが、ご自分の解釈で自由に演じてほしいと思います。「我が身はこの世になくとも、白雪のように美しい佐為よ、永遠に私の魂に仕えよ」という意味。ああ「執」とはかくのごときものなのか…泣けます。)


ではオーディションの模様をお知らせしたいと思います。
課題セリフが長く、二名の審査員がおりますゆえ、長くなってしまいます。皆さん、スクロールガンバですm(__)m

  ☆エントリーナンバー1「置鮎龍太郎」

幽「ではでは、おっきー♪…いえ、置鮎さん、今日はアラフォーらしい落ち着いたスーツですね。渋いいでたちにとてもお似合いです。やっぱ男はスーツよね(*^^*)はい、セリフAからお願いいたします!」
置『不快・・・・・・・? …不快なことがあろうか? 若く瑞々しい姿は確かに美しい。しかし、人には……(以下略)』
幽「うわお!いきなり低音で攻めてきましたね。たまりませぶん(古っ)。しかもしかも、『不快…』の後に続く間が長くて意外でした。セリフはわかっているのにこの後どんな言葉が続くかドキドキしてしまいました。だからこそ最後の『美しい』に思わず心打たれましたね。文句なしの演技です。では続いてセリフB、続けるがよい♪」
置『…続けるがよい…』(静かに目を閉じる)
幽「これまた間の演技といいましょうか。前後に無限の感情が潜んでいるような奥行き。本当に続けていいの?って思っちゃうくらいですね。ささ、和歌を詠むがよい♪♪」
置『現身(うつそみ)は さらにも見えじ 白雪の とはにたぐへよ 吾が魂(たま) のもと…!』
幽「あぅ〜始終抑揚を押さえた低音が下腹部にずしんと来ました。美男にスーツ、美声に和歌、至言ですねえ。はぁ〜ため息ものです。聞いてて佐為ちゃんが白雪に相当する美しい存在だっていうことがわかりすぎるくらいに伝わってきました(TT)置鮎さんは緑川光さんと共演で百人一首の朗読CDを出していらっしゃるだけあって、さすがの安定感でした(もちろん持ってます♪)。だけど押さえているからこそ、地の底からわき上がるような情念、いや執念ともいうものが伝わってきたように思います。第一次選考は通過と言うことでよろしいでしょう!遊佐さん、いかがでしょうか。」
遊「いや〜同じ男ながらさっきからずっと聞き惚れていましたよ。幽さんのおっしゃることにも同感ですが、ボクはむしろ帝の男の色気というものを感じました。ボクもよく声がエロいとか言われるのですが、もっと透明なエロさをおっきーには感じました。ボクも負けてはいられないぞ、と身の引き締まる思いでしたよ」
幽「へぇ〜遊佐さんほどのベテランもそう思われるんですね」
遊「ボクがえにしの帝に感じていたものの一つに『エロス』があるんですよ。おっきーはバッチリでした」
幽「あ〜でも、遊佐さんのエロスもばっちりですよ(^^)いつも耳が幸せです♪」
遊「それはありがとうございます。もちろん、第一次選考通過、異論ありません!」
幽「セリフBは遊佐さんご自身も話されたセリフですよね」
遊「はい、だからこそ一番気合いを入れて聞きましたが、ボクのとは違う意味で静かな冷酷さがあって、興味深かったですね」
幽「なるほど〜。では、次の方に参りましょう」

   ☆エントリーナンバー2「速水奨」

幽「速水さん、(見上げて)きゃああ、ナンですか、すごい存在感ですね。ベテランのオーラと申しましょうか。ドキドキ(~o~)ででで、では、セ、セリフAからお願いいたします」
速『不快・・・? 不快なことがあろうか? 若く瑞々しい姿は確かに美しい。…(中略)…白髪のそなたはそれを教えてくれる。今日の、そなたは何時にもまして美しい』(モナリザもまっつぁおな謎の微笑を披露)
幽「い、いい声!!!ハフハフ(←鼻息)。わわわ、私も最近白髪が増えちゃって…そうよね、そうよね、女は顔じゃない、年齢じゃない、魂よね。速水さん、ありがとー♪」
スタッフA「審査になってないですよ〜」
スタッフB「つか、佐為は女じゃないし」
幽「あやや、ついうっかり(^^;)とにかく『今日の、』でいったん切ったあたりの声の艶と凄みがハンパなくて、悶えました。この声で黒を白と言われたら、白ですと答えてしまいそうな、そんな迫力がありました。これって美声ファシストですね。では、セリフB、お願いしまーす」
速『続けるがよい』
幽「おっ、意外にさらっと流されましたね。でもそれだけにこれまた底知れぬ凄みと情念を漂わせているように思います。では、行け、Cぃ〜〜!」
速『現身(うつそみ)は さらにも見えじ 白雪の とはにたぐへよ!吾が魂(たま) のもと』
幽「『とはにたぐへよ!』のところで鳥肌が立ちました!悪魔に魅入られた子羊のように本当にしもべになってしまいそうな魔力といいましょうか、あっはーん☆佐為ちゃんがうらやましくなっちゃったです。有無を言わせぬ迫力も天子ならではですよね。こちらも第一次選考通過でよろしいでしょうか、遊佐さん」
遊「さすがは劇団四季のご出身だな、と改めて感じ入りながら拝見しました。拝聴というより拝見というか、声だけでなくお姿からにじみ出る迫力もすごかったです」
幽「遊佐さんもアフレコされた『続けるがよい』はいかがでしたでしょう?」
遊「ボクはさらっとというよりも、もっと奥深いものを感じました。言いたいことがあればあるほど、セリフを短くすることってあるんですよ」
幽「あ〜なるほど。フラグ立ったってところでしょうか。何か来るぞ〜って」
遊「そうです。速水さんの艶やかな声で和歌を聞けたのもよかったですね。ぞくっとしました。ここまで思われて佐為、いーじゃないかって。光もいいけど帝もね!と思わせてしまう説得力、キャリアの賜物でしょうね。もちろんとてもいいお声でした」
幽「遊佐さん、それってハ○スク○レカレー?」
遊「わかりましたか?」
幽「イエス、マイロード」←言う相手が違う。(○執事参照。ちなみに遊佐さんも出演されています。)

   ☆エントリーナンバー3「三木眞一郎」

幽 「三木さん、わおう、細っ!実物はお写真よりもさらにスリムなんですね。きゃーきゃー☆かっけー☆ちゃんと食べてますか〜?え、コホン、では、セリフA、早速お願いいたします」
三『不快・・・? 不快なことがあろうか? 若く瑞々しい姿は確かに美しい。しかし、人には魂からにじみ出る美しさがある。白髪のそなたはそれを教えてくれる。今日のそなたは何時にもまして美しい』
幽「う、う、うぅ〜(TT)聞いていて私まで泣きそうになってきました。これ、上から的なセリフと思っていたのですが、三木さんのはむしろ佐為を心から崇め愛でるような口調…本当に佐為のことを愛しているんだな…と。ズビビビビ(←鼻をかむ音)。しかも思ったよりトーンの高いお声というのも意外でした。ちょびっと乙女な帝もいいわあ♪ 名付けて『世界一初恋』ならぬ『世界一老恋』。では、Bをお願いします!」
三『続けるがよい…』
幽「おっと〜ぉ!こちらはセリフAとは打って変わって低めの声で来ましたね。Aが乙女だっただけに、こちらは『何が起こったんだ!?』と思わせてしまうような凄み…。佐為の『天子様…』という悲痛な声が自然と聞こえてくるようでした。では、セリフC行っちゃって下さい〜」
三『現身(うつそみ)は さらにも見えじ 白雪の とはにたぐへよ 吾が魂(たま) のもと』
幽「ななななんでしょ、本当に辞世の言葉っぽく聞こえました。ロックオーン、じゃなくて、三木さーん、お願い、まだ死なないでね(まじ)。結句の『吾が魂のもと』があまりに消え入るようにフェイドアウトしていくので、本当にそのままこの世からいなくなっちゃうんじゃないかって錯覚に襲われましたよ。三木さんもたしか『山月記』などの朗読をされていますよね。こういう言い回しにも慣れていらっしゃる感じがします。あらら私だけしゃべってすみません。遊佐さん、いかがでしたでしょうか」
遊「はい、三木シンとはよく一緒に仕事をさせてもらっているので、彼の演技力と熱意はボクもよく知っているつもりです。彼は相手役をノせるのが上手いんですよ。今回もそれをよく感じましたね。聞いていて、この後の佐為の声がありありと聞こえるようでした。てか、ボクが佐為になりきって佐為のセリフを叫びそうでしたから」
幽「きゃーーーそれ、聞きたい!ねね、ねねね、一言だけ、お・ね・が・い☆」
スタッフ「わがまま言っちゃダメですよ〜」
幽「ふぁ〜い」
遊「三木シンの声は高低という表現を超えた位置にあるような気がします。高いからかわいいとか低いからこわいとか、そういうレベルでははかれない。だからセリフAでは高め、Bでは低め、という捉え方はボクはあまりしませんでした。でも幽さんと同様に、セリフAでの赤子が母親に恋するような佐為への恋情にはボクもグッときました」
幽「ほ〜なるほど。赤子」
遊「ボクのもう一つのえにしの帝像は、佐為を女神のように崇めている姿なんです。ただ彼の地位がそういう気持ちを、佐為本人に対してすら素直に表現できないようにしているところが悲劇だと思います。マザコン帝ってボクは呼んでるんですけどね(笑)蘭香の時に特にそう思いました。どなたかもう指摘していらっしゃるかもしれませんが」
幽「ほ〜ほ〜」
遊「そんなボクの帝像に近い三木帝でした。ま、これはボクの主観ですけどね」
幽「いえいえ、とても興味深いお言葉でした。では、三木さんも第一次選考通過ということで異論ありませんね」
遊「もちろんです」



「帝論」で審査員同士、かなり盛り上がり、長くなってしまいましたが、こうやって第一次選考はお三方とも通過と言うことで選考を終えました。やはり現役の声優さんのコメントが説得力ありますね☆
おつきあい頂き、本当にありがとうございます。
ではでは次回までご機嫌よう〜〜〜ヽ(^o^)丿

妄想オーディション・帝完結編……その2

エロスを湛えつつ低音で佐為を包み込む置鮎さん、独特の美声と迫力で屈折した愛を奏でる速水さん、独自の解釈で帝の新境地を拓くか?の三木さん、今のところは互角で第一次選考を突破されました。私も今後の展開は読めません(まじ)。
ということで、本日は第二次選考の課題セリフを発表いたします。

  ★第二次選考…終章一(番人)・終章二(天童丸)

いとしい人たちがこの世を去って行く。帝、天童丸、残された人たちの思いは。第二次選考の帝の台詞は直接佐為自身に向けられたものではないが、その言葉の先には常に彼の姿がある。そこには叫び、諦念、情愛…帝の複雑かつピュアな感情が錯綜する。演技の深みが問われる終章前半である。

A『水よ、水よ、この冷酷さよ。余を飲み込むがいい! そなたを飲み込んだように、余を飲み込むがいい・・・! 聞こえるか、雪よ、白雪よ・・・! いよいよ舞い落ちるがいい・・・! さぁ、余の許に舞い落ちるがいい・・・!』
(これまた長セリフですが、この章を読んだときからこれは絶対オーディションで使おう!と決めていました・笑。和歌の「白雪のとはにたぐへよ」とリンクして、まさに魂の叫び。声優さんの腕、いや喉の見せ所です。)

B『そなたに逢わせてやりたい。だが、どうにもならぬ』
(天童丸にかけた言葉。とても切ないです。「深い悔恨」と天童丸が見て取ったこの時の帝の表情を声でどう表現するか?)

C『泣かなくて良い、天童丸。余が身罷ったら、この碁盤がそなたの許に届くようにしよう。そして覚えておくがよい。佐為はその碁盤と共にそなたの傍らに居るであろう』
(意外なチョイスだったかも?帝に「碁盤」というワードを言わせたかったのと、これも帝の最後の言葉でもあることを考えて選びました。演じる者の、帝の父性的な愛への解釈が顕著に表れると思います。)

まだオーディションの日取りが未定ゆえ少しお時間を頂くかもしれませんが、近日大公開いたします。
ではでは長文失礼いたしました(今更)。
ままかさん、皆さん、こんにちは! 桜もそろそろ散り急ぐ季節となりましたね。白雪ならぬ花びらの舞い落ちる4月某日、第二次選考が開催されました。声優の皆さんも先月よりも軽装でのお越しでした。だったら第三次選考は肌見せな真夏にやろうかしら♪(不純な動機)

  ☆エントリーナンバー1「置鮎龍太郎」

幽「置鮎さん、おはようございます。わ〜前回はスーツでしたが、今日はえんじ色のポロシャツでお出ましですね。某戦国アニメのキャラを意識してでしょうか(^^)。って誰にもわからないネタですみません。ではセリフAからお願いします」
置『水よ、水よ、この冷酷さよ。余を飲み込むがいい! ・・・そなたを飲み込んだように、余を飲み込むがいい・・・! 聞こえるか、雪よ、白雪よ・・・!
・・・・いよいよ舞い落ちるがいい・・・! さぁ、余の許に舞い落ちるがいい・・・!』(最後は胸元で拳を振るわすように)
幽「……こちらも言葉を失ってしまうほどの迫力でした!第一次選考でも感じましたが、置鮎さんは間を取るのが本当にお上手というか、次の言葉が出てくるまでに醸し出す緊張感が半端ないです。最後の『いい…!』には魂を揺さぶられました。白雪の向こうにいる佐為に叫んでいるんですね。棋院の幽霊部屋で絶叫するヒカルを思い出しました。そ、それではB、お願いします」
置『そなたに逢わせてやりたい。だが・・・・どうにもならぬ』
幽「つつう〜(TT)←涙の落ちる音。あぅ〜この低くうめくような声!このセリフ、読んだ時も泣きそうでしたがこうやって声が乗ると五感にガツンと訴えてきますね。うわ〜ん。これもまた『どうにもならぬ』の前の間がすばらしかったです。天童丸の感じ取った『悔恨』がにじみ出ていました…。はぁ〜私今日一日心臓持つかしら(^0^;) それでは、セリフCを…」
置『泣かなくて良い、天童丸。余が身罷ったら、この碁盤がそなたの許に届くようにしよう。そして覚えておくがよい。・・・佐為はその碁盤と共にそなたの傍らに居るであろう』
幽「あう〜あう〜耳が〜耳が〜(~o~)私ゃ絶賛悶え中です!」
スタッフA「雑念払って〜」
幽「すいません〜(^^ゞ)天童丸を前にするとトーンが優しくなるせいか糖度が高めになって、もう、たまらん。こんな帝のトーンもあったんですね。いや、私より遊佐さんのコメントが有益と思いますので、遊佐さんにバトンタッチいたします」
遊「いやいや、有益かどうかわかりませんが、同業者として自分だったらどんな風に演じるかなという気持ちで見ていますので、そういう観点からお話しましょう」
幽「おおお、ぜひぜひ!」 遊「セリフAはいわゆる絶叫ですよね。でもただ叫べばいいというのではない。絶叫は声をマックスにしてしまうと心情が逆に伝わらないんですよ。いわばマックスからどれだけ押さえるか、引き算のさじ加減がポイントなんですよね」
幽「ほおほお、なるほど」 遊「おっきーの引き算の加減はちょうどボクと同じでした。だからかなりシンクロして聞いていました。でもボクも間の取り方にはやられましたね。余白に無限の心情が込められていて、セリフB以上に帝の悔恨が伝わってきたように思います」
幽「押さえ(引き算)と間(余白)って根本は同じですね」
遊「そうです。帝のような濃いキャラこそ、ここがポイントだと思います。盛り込みすぎては逆に興ざめになる恐れがあります」
幽「なるほど〜〜。勉強になります。では置鮎さんは第二次選考通過と言うことで異論ないと思います」

  ☆エントリーナンバー2「速水奨」

幽「わわ、速水さんも今日はカジュアルめですね。きゃ〜きゃ〜☆いい男は何を着ても似合います。では早速セリフAから演じて頂きましょー♪」
速『水よ、水よ〜〜この冷酷さよ。余を飲み込むがいい! そなたを飲み込んだように、余を飲み込むがいい〜! 聞こえるか、雪よ、白雪よ! いよいよ舞い落ちるがいい・・・! さぁ、余の許に舞い落ちるがいいっ!』
(台本を持ったまま微動だにしないで発声。貫禄…)
幽「うおお。地の底からわき上がるような声でした!こここ、腰骨に響いて立ち上がれないです。雪に向かって叫んでいるのか、佐為に向かって叫んでいるのか、もはや帝自身もわからないのではないかって思わせるくらい狂気をはらんだ演技でしたね。『水よ〜』と僅かに伸ばすこの声に狂気と絶望が絶妙に入っていたように思います。では、Bはどうくるか、速水さん、お願いします!」 速『そなたに逢わせてやりたい。だが・・・・どうにもならぬ!』
幽「エロッ!あ、いや、失礼しました(^^ゞ)も〜ダメじゃないですか、子供相手にこんな声を出しちゃ。天童丸がソッチに行っちゃったらどうするんですか」
遊「いや、エロくて当然ですよ。このセリフは天童丸にではなく佐為に語りかけているんじゃないですか」
幽「へ?」
遊「『そなたに逢わせてやりたい』は『余は佐為に逢いたい』であり、『どうにもならぬ』は『取り返しのつかないことをした』でもあるんじゃないですか。だから深い深い悔恨を天童丸に感じさせたのだと思います」
幽「ほ〜今、目からでっかい鱗が落ちました」
遊「もちろん天童丸に逢わせてやりたい気持ちはうそではないのでしょうが、この時の帝の心はすでに彼岸、つまり佐為のもとにあるというのが速水さんの解釈なのではないでしょうか」
幽「ああ、だからエロスイッチが入ったわけですね♪」
遊「まあ、平たく言うとそういうことです。本来は彼岸=エロではないですけどね、ははは」
幽「ははははははは(^^;)」
速『泣かなくて良い、天童丸…。余が身罷ったら、この碁盤がそなたの許に届くようにしよう。そして覚えておくがよい。佐為はその碁盤と共にそなたの傍らに居るであろう…』
幽「わわわ、すでに次の演技が始まってますね。ししし失礼しました!うーん、速水さんならではの濃厚な声質が遺憾なく発揮されています。『碁盤』という地味な(?)ワードも速水さんにかかるとツヤツヤです(*^^*)そしてすべてを包み込むように父性的。いやぁ〜ん、素敵。…帝ォォォーーーー !!(~o~)(←志垣太郎状態)」
スタッフB「審査員さん、戻ってこーい!」
スタッフA「幽さんは秘岸(笑)に行っちゃってますから、遊佐さん、コメントをお願いいたします」
遊「エロ度の少なめの第二次選考のセリフですが、幽さんが反応されたように、速水さんのセリフはどれも色っぽかったですね。さっきも言いましたが帝の言葉の向こうに佐為の姿が見えるようでした」
スタッフB「佐為の存在を感じさせる迫真の演技と言うことでしょうか」
遊「はい。佐為を求め、追い詰め、包み込む。そんな狂おしさがひしひしと伝わりました」
スタッフA「第二次選考も通過で決まりですね」
遊「はい」
幽「私を置いていくのか〜〜〜」

  ☆エントリーナンバー3「三木眞一郎」

幽「三木さん、こんにちは。オレンジ色のTシャツと白パンツとはさわやかです♪そんなさわやかな出で立ちで粘着質な帝をどのように演じて下さるでしょうか。ではセリフAからお願いしまーす!」
三『水よ、水よ、この冷酷さよ。余を飲み込むがいい! そなたを飲み込んだように、余を飲み込むがいい・・・! 聞こえるか、雪よ、白雪よ・・・! いよいよ舞い落ちるがいい・・・! さぁ、余の許に舞い落ちるがいい・・・!』
(うつむき気味に)
幽「意外です、絶叫と言うよりも心の底からわき起こるような押さえた演技に狙い打たれました!あぅあぅ……哀しみが伝わってきました。しぼるような声から悔恨と悲痛がじわじわと…。この声、ヘッドフォンで聴きたいわ」
スタッフA「萌えすぎて禿げますよ」
幽「いいの♪禿げても。ではセリフB、狙い打つぜ!」
三『そなたに逢わせてやりたい。だが、どうにもなら…ぬ…』
幽「『どうにもならぬ』の『ぬ』の前にためた間と、『ぬ』の音に言いしれぬ悲哀が…。セリフBと同じく哀しみの伝わり方がもう痛いくらいで、胸がキュンキュンです。『ぬ』ってこんなに美しい音だったのね(*^^*)本当に佐為のことを愛してるんだな〜って今更ながら感じちゃいました」
遊「ボクも三木シンのナ行の発音は美しいな、と前から思ってたんですよ」
幽「おお、そうなんですか!ナカーマ♪ではセリフC、カモーン」
三『泣かなくて良い、天童丸?余が身罷ったら、この碁盤がそなたの許に届くようにしよう。そして覚えておくがよい。佐為はその碁盤と共にそなたの傍らに居るであろう』
幽「きゃあ〜天童丸、うらやましいぞ〜。ねね、優しく話しかけられちゃってません?『天童丸?』って問いかけるような口調が新しいです。セリフAからCを通して、押さえた演技というか、帝の黒くて威圧的な側面よりも弱さや脆さを前面に押し出したような演技だったと思うのですが、いかがでしょう、遊佐さん」
遊「ボクもそう思います。第一次選考でも感じた『女神を愛でる帝像』を感じさせますね」
幽「それが佐為に直接話しているのではない、今回のセリフにも現れたと」
遊「そうです。帝は得られそうで得られない佐為の心を渇望するあまり、感情が屈折してしまい歪んだ行動をとってしまうんですよね。威圧的な態度もその裏返しではないでしょうか」
幽「あ〜遊佐さんの解釈は三木さんに近いとおっしゃっていましたね」
遊「だけど基本的に帝は追う立場。恋愛で言えば負けている方です」
幽「ほうほう(←しゃれてるつもり)」
遊「そんな弱くつらい心を比較的剥き出しに演じてる三木シンは、ボクから見てもなかなか面白いなと思います」
幽「ままかさんも印象づけられたっておっしゃってましたね」
遊「はい、ここは作者のままかさんのご感想もぜひ伺いたいものです」
幽「ホントホント♪」
遊「セリフCの選考ポイントである父性ですが、ボクは天童丸に対して向けられているように聞こえました」
幽「遊佐さんのこれまでの読解によるとそうなりますね。私には新鮮でしたが。これもままかさんの率直なご意見を伺いたいですね」
遊「新たな帝像に果敢に挑む三木シンも合格ってことでいいでしょうか」
幽「もちろーん!(^^)!」

というわけで、声優さんのそれぞれの個性を炸裂させた第二次選考も無事終わりました。
初回(蘭香編)に比べてマニアックかつかなり真面目な分析モードにしてみたので、長い上に読みづらいところもあったかと思います。最後まで読んで下さった方、本当に本当にありがとうございましたm(__)m
では次回、最終選考になります。課題セリフは一つはもう決まりです(^^)v
「これは絶対入るでしょ〜」って誰もが思うセリフだと思いますよ。へっへっへ♪
それから、佐為ちゃん役の千葉進歩さんにもゲストでおいで頂けないかな〜っと考えています。スケジュールを押さえるのが大変なので実現できるかどうかわかりませんが、もしそうなれば、オーディションの勝者の方とちょこっと共演コーナーなんて設けてみたいと思ってます(妄想って便利ですよねえ・笑)。
ままかさん、ご意見求めちゃってすみません。
お時間のある時でいいですよ〜。
では、これにて、オールボアール(^o^)丿(なぜかフランス語)

妄想オーディション・帝完結編……その3

最終選考…終章四(佐為・上 佐為・下)

肉体を持たぬ存在となった佐為と、この世に残された帝。彼岸と此岸に引き裂かれた二人が、今やっと深く深く思いを通わせる。帝の一つ一つの言葉は佐為への真実。残された命を振り絞って愛しい佐為にかける言葉はどれも重く、切ない。帝の魂そのものとも言える言の葉をどう演じるか。いよいよ最終選考! 課題セリフは以下です。

A『よい、よい・・・!今までの通り、「あなた」でかまわぬ』
(今まで無礼な口の利き方をしてきたと言う佐為に、包み込むようにかける言葉です。これまた、最初読んだ時に私の頭の中に本当に声として響いてきました。こういう包容力も帝の魅力、そこをどう演じるか?)

B『今もそなたを愛している』
(絶対外せない課題セリフですね。シンプルな言葉こそ難しい。声優さんの本領発揮です!)

C『そして、そなたに愛されるような、愛くるしい童子の姿となって、そなたの前に現れたい。それが、それだけが余の望みだ』
(帝の最後の言葉であるだけにどのようなトーンで演じるかで「えにし」の余韻が変わってくると思います。このセリフ、胸が締め付けられました。A〜Cとも、帝の佐為への深く静かな愛情という点で、解釈が大きく変わることはないはず。それだけに声優さんによる微妙な演じ方の違いが楽しみです。)

さて、第一次、第二次選考から1年も経ってしまいました。審査員の仕事が多忙だったのと、声優さんのスケジュールを押さえるのに手間取り、お待たせして申し訳ありません。
筑紫では桜が開花したとのこと、春爛漫となりつつありますね。
声優さんがムチムチ…もとい、薄着の季節で、という幽のよこしまな野望は打ち砕かれましたが、春ってやっぱいいわ〜♪
ちゃっちゃ〜ちゃちゃ〜ちゃ、ちゃっちゃ〜ちゃちゃ〜ちゃ、ちゃちゃちゃちゃ〜ちゃちゃちゃちゃちゃ…♪(←某3分クッ○ングのメロディ)
☆エントリーナンバー1「置鮎龍太郎」
☆エントリーナンバー2「速水奬」
☆エントリーナンバー1「三木眞一郎」
幽「みなさん、こんにちは♪お待たせしました!『帝の妄想オーディション〜その2』の最終選考の日がやって参りました。帝役がいよいよ本日決定します。帝役は、誰だっ〜誰だっ〜誰だ〜♪空のかなたに〜♪」
スタッフA「審査員さん、年がばれますよ」
幽「そういうA君もわかっちゃってるし」
スタッフA「…。」
スタッフB「はい!今日は最終選考ということもあって、ゲスト審査員の遊佐浩二さんに加えて、さらにゲストとして藤原佐為役の千葉進歩さんにもおいで頂いてます!千葉さん、どうぞ!」
幽「きゃああああああああああああ☆」
(千葉さん、上下白いスーツで登場。ちょっと緒方先生風?昔よりすっきりとおやせになって、いっそう男前度が増したよう。)
千「本日は呼んで下さってありがとうございました。『ヒカ碁』、大好きな作品でした。佐為を演じていたのが昨日のことのように思われます。もう10年も前なんですね」
幽「そんなになるんですね!」
遊「佐為…10年じゃなくて、1000年であろう…」
千「大君…!」
遊「ずっとそなたにわびたかった…。あの時は…」
千「何も、何も、おっしゃらないで下さい…。こうしてあなたとまたお逢いできたことだけで、私は満足です…」
遊「佐為…」
幽「\(◎o◎)/!\(゜ロ\)(/ロ゜)/」
幽「い、いきなり二人でおっぱじめないで下さいよ(;゜ロ゜)俺得すぎるぅ!」
スタッフA「審査員さん、お下品…」
幽「すすす、すいません。しかし、これはすばらしいものを聞かせてもらいました!オーディションが始まる前から腰砕けちゃったではありませんか〜。はぁ〜心臓に悪いわ」

遊「千葉さん、ようこそおいで下さいました」
千「はい、今日をとても楽しみにしていました」
幽「千葉さん、いらっしゃいませ。今日は4人の帝に囲まれて、まさに総受け状態ですね(^^)ホクホク」
千「ははは、佐為は美人ですからね。かっこよさとかわいさを兼ね備えていて、そして優しくて。すごく魅力的だと思います」
遊「そうですね。千葉さんの、柔らかさの中にハリとツヤのある声が、佐為にぴったりでした」
千「今回の帝は、置鮎さん、速水さん、三木さんからの選定ですね。いや〜どの方もお上手だし、それぞれ帝のイメージに合うので、1人を選ぶのは至難のわざですね」
幽「そうなんです、ですから、最終選考にあたっては、ぜひ佐為目線での千葉さんのコメントも頂いて、選考にも取り入れたいと思います」
千「そ、それは責任重大ですね、ヒカル!」(佐為の声で)
幽「も〜サービス満点な千葉さん、素敵過ぎる〜〜♪」

というわけでいよいよオーディション開催です。

   ★最終選考…終章四(佐為・上 佐為・下)

幽「さてさて、皆さん、始まりますよ〜♪あ、どうぞどうぞ、佐為は帝の御座所のおとなりにどうぞ!」
スタッフB「おお、珍しい!審査員さんのことだから、お二人の真ん中にすわりたがると思いましたよ」
幽「や〜ねえ、あたしだってそんなに野暮じゃないわよぉ(≧∇≦*)ノ=3バシバシ」
スタッフA「おばさんだ…」

   ☆エントリーナンバー1「置鮎龍太郎」

幽「皆さん、おはようございます!おおおお!今日はお3人ともビシッとスーツ!はあ〜やっぱ男はスーツよね♪眼福眼福♪
置鮎さん、おはようございます!そしてご再婚…うぷ、ご結婚おめでとうございます。愛あふれる私生活とはうらはらの愛に飢えた帝を、はい、セリフAからお願いいたします!」
置『よい、よい・・・今までの通り、「あなた」でかまわぬ・・』(マイクの前でほとんど動かないで)
幽「な、なんでしょう、これは!?すべてを突き抜けた透明感のあるこの口調!佐為にやさしく語りかけると言うより、自分の中で思いが完結しているとでもいいましょうか。諦念?とも違う…これは意外でした。でも聴いていて不思議な感動につつまれました。置鮎さんの間の取り方の巧みさは前も語りましたが、この間の中に帝の透き通るような悲哀を感じさせてくれたように思います。では、いくぜい、クライマックスのセリフB、これ、聴きたかったのよおお♪」
置『今もそなたを愛している』
幽「こ、困ります…(*´Д`*)」
スタッフA「そのリアクション、前にもやりましたね」
幽「だはは、ごめんちゃい、つい。やっぱり置鮎さんの水分の多いお声で『愛している』は、メガトンクラスの破壊力ですね。なのにセリフAで感じた透明感もあって…さすがプロですね〜どの方も『え?そうきたか!』と思うような演技を必ずぶつけてきます。さあ、セリフCはどうくるか!?」
置『そして、そなたに愛されるような、愛くるしい童子の姿となって、そなたの前に現れたい。それが、それだけが余の望みだ……!』
幽「ほぉ〜〜悲痛というより、ある意味すがすがしいように聞こえるのは私だけでしょうか。帝が死に臨んでの最後の自分の心の置き場を得て、どこか安堵しているような。帝贔屓の私としては、帝が心の平安を得てくれるのは嬉しいことではありますね」
スタッフB「いつになく、真面目なコメントじゃないですか」
幽「最終選考ですからねー。だけどおっきーのねっとりとしたお声を聴いてると、耳を嘗めまわされているみたいでね、本当は萌え叫びたいのを我慢してんのよぉ〜もーわかってよぉ(≧∇≦*)ノ=3バシバシバシバシ」
スタッフAB「………」
幽「さあ、遊佐さんと千葉さんにご意見を伺ってみましょう。ではまず千葉さん、いかがでしたでしょうか?」
千「いや、まだ速水さん、三木さんの演技を聴いていないので、ここでジャッジを出すことは出来ないのですが、僕なりの主観でいいでしょうか」
幽「はいはい!佐為ちゃんの主観、ぜひ聴きたいです」
千「僕…いえ、私としては、アニメで大君とああいう決別をして、それがずっと心の奥底で小さなしこりのように残っていました。だから、えにしを読んで心がすっと軽くなったような気がしたんです」
幽「わかります、私も同じです」
千「えにしの中でも私と大君とは決して幸福な関係ではなかったわけだし、あの対局の後にもさらなる修羅場があったんですね。でもこうやって二人は行き着くところまで行き、大君は最後には心の平安を得たのだ…と、それが置鮎さんの演技を聴いていたらひしひしと伝わってきました」
幽「私が言った、透明感と近いでしょうか」
千「そうだと思います。だから私はとても嬉しかった、変な感想かもしれませんが、置鮎さんの演技を前に不思議な喜びを感じています…」
幽「…と千葉さんはおっしゃっていますが、遊佐さん、いかがでしょう」
遊「おっきーの帝は、佐為の『遠きえにし』が自分だけのものにはなりえない、という悲しみの演技ですね」
幽「ほうほう」
遊「だから最後の最後に『愛くるしい童子となって佐為の前に現れ』るのは、自分ではなく、あの検非違使の少年なのではないか、という思い。でもそれをすべて受け入れて、そういう望みを持つところにまで来た己に安堵しているのじゃないでしょうか」
千「私もそれを感じました…悲しみと安堵ですね。大君が安らかでいて下さるのあは、私もうれしいことです…」
遊「敗北を認めたことで心の平安を得た、というのがおっきーの解釈だとボクは思います」
幽「は〜なるほどーーー!最終選考のセリフってあまり解釈に幅がないんじゃないかって思ってましたが、これは想定外でした♪」
遊「幽さんが、諦念と言ったのもそれに近いんじゃないでしょうか」
幽「そ、そうですか(^0^;)すいません、そんな時に耳を嘗めまわされてる〜なんて言っちゃって( ̄。 ̄;)」
遊「いやあ、おっきーの声は確かに水っけが多いですから」
千「遊佐さん、いえ、ゆっちーもですよ。エロくてやばいですよ」
遊「そうかい?(にやり)」
幽「きゃーー、きゃーー、きゃーー☆〜☆」
千「この三つのセリフ、悲壮な感じで演じてもとても心を揺さぶると思いますが、置鮎さんの、和音で言うならば静謐なメジャーキーを感じさせる演技がとても素晴らしく、佐為としても『大君、ありがとうございます…』と声をおかけしたい気持ちになるものでした」
幽「なるほどです。やはり佐為ちゃん目線のコメントはとても面白く、参考になりますね♪」
幽「では置鮎さん、お疲れ様でした!これですべてのセリフは終了です。選考結果をお待ち下さいね」

  ☆エントリーナンバー2「速水奬」

幽「速水さん、おはようございます。黒地のスーツに紫のタイ、ポケットチーフまで!こんなコーデが嫌みなく決まるなんて、さすがは速水さんですね♪ああ生きててよかった。さあ、最終選考でございます。セリフAからどうぞ!」
置『よい、…よい・・・今までの通り、「あなた」でかまわぬ』
幽「ほぉ…威厳ですね…。もともと速水さんのお声は濃厚でノーブル。さらにこれは『やんごとなし』という言葉がこの上なく似合う演技だったと思います。佐為に変わらぬ情愛を示す言葉でありながら、この上なく帝らしい、威厳と余裕を感じました。ワンコ帝もかわいいけど、やっぱオレ様帝も好きかも〜(*^^*)」
スタッフA「もっとちゃんとした言葉を使って下さい〜」
幽「何言ってるの!声優を語るのにテッパンな言葉なのよお」
スタッフB「ここは逆らわないでおきましょう。後が恐い…」
幽「おだまりっ(`ε´) !……あ、おほほほほ、では、速水様、セ、セリフBを…ほほ」
スタッフAB「様って…」
置『今も、そなたを愛している』
幽「神だ、神が降りてきた〜(;´Д`)」
遊「今のはすごかったですね」
千「私も鳥肌が立ちました」
幽「心臓のど真ん中に響く言葉でした。愛している、とはこういうことなのか…と体で受け止めたようです。言霊、という言葉が今頭をよぎったくらいですよ。美しい人はシンプルなファッションでこそ引き立つといいますが、シンプルな言葉こそ、美声が引き立つんですね。そしてシンプルな言葉だからこそ、雄弁…いや、うまく言葉がまとまりません。とにかくラスボス、じゃなかったラストワード、セリフCをお願いしましょう!」
置『そして、そなたに愛されるような、愛くるしい童子の姿となって、そなたの前に現れたい。それが、それだけが余の望みだ……!』
幽「…声だけで帝の姿、情念、が恐いくらいに迫ってきましたよ〜。深い、なのに、エロ〜〜〜〜(*・ω・)なんなんでしょ。貴男、朝からセクシィ〜♪『愛くるしい童子』なんて言ってるくせに、犯罪です、この声、きゃきゃ!」
千「ある意味で、置鮎さんとは対照的でしたね。包み込むような自信感、超越感。改めて大君に惚れ直しそうです。なんつって」
幽「うほほ〜千葉さんの『なんつって』可愛すぎて萌え禿げそうです!ねえねえ、もう一回キボン〜♪」
千「な…なんつって…」
幽「佐為ちゃん、かわゆー☆耳福過ぎて…生まれてきてよかった…ぶちゅう(^・^)」
スタッフA「審査員さん、セクハラ自重」
幽「さ、さてさて、速水さんの最終演技、遊佐さん、千葉さんはどのようにご覧になられたでしょうか。今少しお言葉を頂いたのですが、改めてお聞きしたいと思います」
遊「はい、王者…という言葉が浮かびましたね。帝は佐為のことではとても人間らしく、愚かしく弱い側面もさらけ出してきたわけですが、やはり彼は王。佐為を愛で、光への敗北感をひしひしと感じてきたと同時に、『佐為は永遠に余と共にいるのだ』という確信は揺るがなかったのですね。速水さんの演技を拝見して、改めて思いました。いえ、これも解釈の一つなのかもしれませんが、そうに違いないと思わせる説得力あふれる迫真の演技だったと思います」
幽「うんうん、私も『帝=佐為を思って草をむしってる老いらくの恋』のイメージがあって、そこに萌えてたのですが、帝の原点はここにあったのかもしれませんね」
遊「王者だからこそ、草をむしってる姿がなお引き立つし、ある種の人間の萌えを誘うのでしょう」
幽「わお!確かに。でも、『ある種の人間』って…σ(^◇^;)ナハナハ。では千葉さんからも改めてご感想をお聞きしましょう。そういえば速水さんとは同じ事務所ですよね」
千「はい、大先輩です。尊敬する方です。もちろん今日はそういう視点は抜きで拝見していますが、今さらながらすごい方だな、と実感しました」
幽「鳥肌、とおっしゃいましたね」
千「そう、そしてその後、帝の愛を私は生前ちゃんと受け止めていたのだろうか…という自責の念に駆られたくらいです。えにしにも書かれていたように、彼が自分のためにどれだけ苦しんだのか、私は推測するしかありません。でも私の推測をはるかに越えたものだったのでは…と・・・」
幽「あ〜佐為ちゃん、泣かないで〜〜(TT)」
千「大丈夫です。帝の頼もしい愛をしっかりとした形で知ることが出来て、幸せです」
遊「ボクは、『童子の姿となって』の中に込められた重さが印象的でしたね」
幽「なるほど。置鮎さんとは別の解釈をぶつけてこられた速水さん。ああ〜どちらもすばらしいです!これだけ違うと、それぞれのよさが際だって、選考はますます微妙になってきています。審査員としてはこの上ない苦悩だわ…。でもこれも贅沢な悩み。とにかく次の三木さんの演技を待ちましょう。速水さん、お疲れ様でした。では控え室でお待ち下さいね。はうう〜ちかれたび。でも幸せ☆」

  ☆エントリーナンバー3「三木眞一郎」

幽「さあ、いよいよオーディションもオーラス。三木さんにおいで頂きましょう。三木さん、おはようございます。うあお〜ダークブラウンの三つ揃えに、インナーはなんと白のカットソーと大ぶりのネックレスでカジュアルダウン。この外し方、さすがおしゃれ上級者ですね。天は二物を与えるんですねえ(*^^*)」
遊「どんな帝になるんでしょうか」
千「私も楽しみです、また私の知らない大君に出会えるのでしょうか」
幽「…ということで、ゲストさんの期待もマックスになったところで、セリフAを、お願いいたしましょう〜♪!」
三『よい、…よい・・・今までの通り、「あなた」でかまわぬっ』
幽「きゃ!たたみかけるような口調、最後の『かまわぬ』に込められた力、帝が心から佐為と近しい存在でありたいという思いが悲痛、いえ悲哀を帯びて伝わってきました。こんな風に真情をもって人から何かを求められることってないんじゃないでしょうか…。つくづく佐為って本当に罪作りな存在だわって思ってしまいました。ねえ千葉さん?」
千「うわあ、こっちに来ましたか(^0^;)…そうですね、おっしゃる通り、三木さんの大君を拝見していると、佐為の罪深さを感じてしまいます」
幽「ほう…罪作りどころか罪深い…それは面白い解釈ですね」 千「おそらく多くの読者さんにとっては帝って悪役的な立ち位置として捉えられていると思います。あくまでも「的」ですが、光のことを思うとどうしても『邪魔なオヤジ』というイメージを感じてしまう。おそらくそれもままかさんの狙いなのだろうと思いますが」
幽「そうですね、帝スキーの私でさえ、光と佐為ちゃんがラブラブな時に帝が暗雲のように現れると、ウキー(`ヘ´) っとなってましたから、ナハハ〜」
千「なのに、あの方をそのようにしたのは他ならぬ私なのだ…と。私に対してはまさに童子のような心をも持っていたあの方を、黒く塗り替えてしまったのは私ではないか…とさえ、とさえ、ですが、そう思ってしまうほどなんです」
幽「それは、置鮎さんや速水さんの時には感じなかったご感想でしょうか?」
千「いえ、佐為自体、言葉は悪いですがいわば二股をかけていたわけですから、もともとえにしを読んだ時から少しは印象として感じていました。でも三木さんの帝によっていっそう痛切に感じた…というか」
幽「わはわは〜言っちゃった言っちゃった、佐為ちゃん二股〜♪」
スタッフA「喜ばないで下さいよ〜」
幽「だって〜だって〜、私も思ってたんだもん。でも言葉にしちゃいけないと思ってガマンしてたんだもん(^皿^)」
遊「あはは、佐為役の千葉さんだからこそ、言って許される言葉ですね」
幽「あ〜(^^)/遊佐さんもそう思ってたでしょー」
遊「ははは」
幽「…と二股騒動が発覚したところで、次のセリフBに行って頂きましょう〜(^^)♪」
スタッフB「騒動とか発覚とか、ちょっと違うような…」
三『今も、そなたを愛している。。。。!』
幽「おおお!なんですか、確信に満ちたこの声!これまでの、佐為を女神のように愛でる帝とは一線を画するようなずっしりとした演技で斬り込んでこられましたね!まさかのラストのどんでん返し!?きゃーきゃー、こういう想定外があるから、オーディションって面白いんですよね。三木さん、恐ろしい子っ…(@▽@)!」
遊「来ましたね、三木シンの逆襲」
幽「逆襲?」
遊「こういうキャラだと思わせておいて、隠れた真の姿を最後にぬおっと出す。時々あるんですよ、一緒に演じていてゾクっとすることがあります」
千「そして、矛盾なくこれまでの演じ方とつながるんですよね」
遊「引き出しが多い方です」
幽「ひゃああ、そうなんですか!知らなかった(^^;)私、まだまだだなあ。そうやって奥行きのあるキャラクターを創り出しているんですね。すげー」
千「大君の力強い愛を感じました…」
幽「まさに、『君のためならエンヤコーラ♪』的な男が、突然強い顔を見せて、女の子がギャップにときめく…といったところでしょうか(*´∀`)すごいわ〜。萌え〜それは〜あ〜まく〜♪萌え〜それは尊く〜♪萌え〜……♪」
スタッフA「三木さん、セリフC、お願いしまーす」
三『そして、そなたに愛されるような、愛くるしい童子の姿となって、そなたの前に現れたい。それが、それだけが余の望みだ!』
幽「望みと言いながら、これまた確信と感じさせるような口調でした。『望みだ』の部分に若干甘い声を乗せつつも力強い。三木さんのお声の中では低音に属する方ではないでしょうか。ぎゃあ、かっけー(≧▽≦)ノ赤子のように佐為を求めながら、それが積み重なり、あの対局と冷たい川での修羅場を経て…余はこのような確信を持った…という心の変遷が伝わってくるようでしたよ。こ、これは意外でした。私が原作を読んだ時の『何を考えてるのかわからない、怖い帝像』とも違和感なくつながります。声はやはり甘いのに、この力強さ…はうう〜(*^。^*)愛〜それは〜つぅよく〜♪愛〜愛〜あぁい〜♪」
スタッフB「あの人はほっとくとして、遊佐さん、千葉さん、いかがでしたでしょうか」
遊「前回の選考でボクは『新たな帝像に挑む帝像』という言葉を使いましたが、その言葉はあえて撤回しません」
スタッフA「とおっしゃると?」
遊「弱さや脆さの裏返しで威圧的な態度を取ってしまう帝、追う立場の帝、これは変わらないんです。ですが、何があっても、たとえ追う立場であっても相手を愛する、という己を甘受した人間って強いです。 やはり王者ですからね、そんな自分を誇っているのでしょう、余は佐為を愛するがゆえに尊い、とでも言うように」
千「私をすがるように求めて下さり、私を包むように、時に強引に愛して下さった大君、あの方の情愛の壮大さを、三木さんのおかげで気づかされた思いです」
幽「意外な展開になってきましたね(^^)」
スタッフAB「わ、出た!」
幽「追う立場という新解釈的な側面を強く押し出されてきた三木さんの演技でしたが、ここに来てそれだけでは済まない深い帝像に斬り込んでこられました。むおお、三者三様の解釈にそれぞれ説得力があって優劣つけがたい状況となって参りました!」
千「どの大君も捨てがたいです」
幽「総受けだもんね♪」
スタッフB「ちょっとちげくね?」
遊「ボクも今、すべての帝像に心を揺さぶられてまだ整理がつかない状態です。どの帝もボクの解釈と同じ部分とはっとさせられる部分とがあり、甲乙つけがたいですね」
幽「この際、全員合格にして、帝を三人、いえ、遊佐さんも含めて四人にして、総受けで…どう(^^)??」
遊&千&AB「だめ!」
千「私の体が持ちません〜(TT)」
幽「は、はいい〜(^◇^;)…まずは選考会議に入りましょう。三木さん、お疲れ様でした。では三木さんもあちらのお部屋でお待ち下さいね。A君、お三方に熱いショコラを運んで差し上げてね」
ということで、三人の方の演技がすべて終了いたしました。
選考会議が終わりましたら、結果と選考内容を発表いたしますね。
今しばらくお待ち下さいませ♪


妄想オーディション 帝完結編 最終章

では、じゃじゃじゃじゃーーーーん(笑)

★帝オーディションその2〜選考結果発表
エントリーナンバー1「置鮎龍太郎」
エントリーナンバー2「速水奨」
エントリーナンバー3「三木眞一郎」

幽「皆さん、大変長らくお待たせいたしました!帝オーディションの選考結果が出ました。今回はゲスト審査員さんの遊佐さん、千葉さんも参加して下さって、楽しくも濃いオーディションとなりました( ^o^)ノ」
遊「いや〜選ぶってこんなに大変なこととは知りませんでした」
千「はい。だけどこのオーディションのおかげで、私も再び大君と出会え、佐為に戻ることが出来て幸せでした」
幽「でしょでしょ♪」
遊「迷いましたね…この人にしたら、同じ理屈でこの人だっていいんじゃないか…みたいな堂々めぐりになったり」
千「そうそう、幽さんのいう『全員合格』でもいいんじゃないかってすら思いました、一瞬ですが」
幽「総受け総受け(*^^*)♪」
遊&千「だめだめ」
幽「果ては3人でつかみ合いのけんかになりましたしね」
遊&千「↑皆さん、信じちゃダメですよ」
幽「ではでは、発表いたしますヽ(^o^)丿!」
幽「では、栄えある帝オーディションその2、我々の心に威厳と悲哀と佐為への確かな愛を刻みつけてくれた帝役を見事勝ち取られた方は…佐為ちゃん役の千葉さんに発表して頂きましょう!」
千「えええ、私が!?」
遊「いいですね、それ。佐為の口から告げられるというのが、また重みがあると思います」
幽「そーよそーよ」
千「そ、そうですか…名誉あるお役目ですね!わかりました…(と背筋を伸ばす)」
幽「きゃーー千葉さん、かっけー♪」
千「では、発表します!帝役を見事勝ち取られた方は……エントリーナンバー1番、置鮎龍太郎さんです!!!」
遊&幽「おめでとうございます!!!!(パチパチパチパチ)」
幽「まず、この選考にあたりましては、本当に本当に悩みました。どなたも素晴らしく、帝像を深く掘り下げ、帝の新たな面を発掘して下さり、前回のオーディションの時以上に甲乙つけることがまさに苦しく感じられました…う、う、つつぅ〜(TT)」
遊「そうなんです。ボクにとっても苦しい、という言葉がまさにピッタリでした」
千「お一人を選ぶということは、あとのお二人を落とす、ということじゃないですか。そんなの出来ない!と思ったほどです」
幽「そうなのよ、そうなのよ…(TT)」
千「でも、私の中で、ああ、この大君に出会えてよかった…と最も思わせて下さったのが置鮎さんでした」
遊「まさに完結編にふさわしい、と言ったところでしょうか」
幽「うんうん」
スタッフA「では、『完結編にふさわしい』と気になるお言葉を頂きましたので、そのあたりを説明して頂きましょう」
幽「速水さん、三木さんも、別の意味でふさわしかったのですが…」
遊「決め手となったのは、おっきーの演技の透明感でした」
スタッフB「決め手ですか、その辺りを詳しくお聞きしましょう」
千「置鮎さんの演技を拝見した時にも話しましたが、私と大君との決して幸福とは言えない関係、結末を、すべて包み込み、『私たちはこれでよかったのだ』と思わせる説得力がありました」
遊「『愛くるしい童子となって佐為の前に現れる』のセリフがボクには印象的でしたね」
幽「遊佐さんは、それは自分ではないのではないか、という諦念、でもそんな望みを持つところまで来た己への安堵、とおっしゃいましたね」
遊「はい。実際にはそれは叶ったのですが、あの時点ですべてを受け入れて、心の平安を得た帝…というところに千葉君もボクも一番心を動かされたんですよね」
千「『ヒカ碁』本編では、虎次郎とヒカルは佐為にとってそれぞれかけがえのない存在だったわけでしょう。その本編とえにしを美しくつないで下さったのが置鮎さんの帝だった、と」
幽「もちろん、大人の色気もたっぷりで(^q^)♪」
遊「おっきーって声にグロスがかかってますからね」
幽「うまいっ!それそれ、声にグロス(≧∇≦*)」
スタッフA「つまり、えにしの完結編かつ、ヒカ碁本編への架け橋というところで、置鮎さんの『全てを受け入れた、全てを突き抜けた』演技が決め手になったということでしょうか」
千「はい、そうです」
幽「私も、課題セリフを選ぶ基準が『帝の佐為への思いを集約したもの』だったので、それを見事にまとめて下さった置鮎さんで異存ありません…」
遊「でも、幽さん、速水さんや三木シンにも未練タラタラでしたよね」
幽「だって〜だって〜」
千「わかります、私も未練タラタラですよ」
幽「佐為ちゃん、やさしいなあもう。あうあう(ノД`)」
千「それぞれの大君に心を揺さぶられつつ、あの方が心の平安を得たと実感できた置鮎さんには、役を通り越して佐為として感謝したい思いでした」
遊「ボクも、本編のわずかな出番の帝しか演じていませんが、おっきーのおかげで自分の中の帝が完結した感じがしましたね」
幽「佐為ちゃんと本編帝のそういうお気持ちは、とても大きいと私も思います」
千「ままかさんの思いとはもしかして別の方向だったのかもしれませんが…」
遊「そのところ、作者のままかさんの率直なご感想を伺いたいですね」
幽「私もぜひ、と思います(o^^o)」

スタッフA「置鮎さんが選ばれた理由、とてもよくわかりました。では、速水さん、三木さんの演技についての講評もお聞きしたいと思います」
幽「はいい〜語らせて!」
スタッフB「はいはい、悔いのないようにどうぞ(^^;)」
幽「速水さんの帝は、濃厚で威厳があり、これぞ帝!と思われました。有無を言わせない存在感、そしてそれだけでは終わらない演技の幅…」
千「なのに『それだけが余の望みだ…』の『…』に込められたひとさじの悲哀」
遊「一筋縄ではいかない、深い演技でしたね」
幽「切っても切っても顔の違う金太郎飴というか、噛めば噛むほど味のあるスルメというか」
スタッフB「確かにそうなんだけど、たとえが…」
幽「おだまり!文句があるならベルサイユにいらっしゃいッ」
遊「なぜにベルサイユ…」
千「でも、幽さんのおっしゃることはわかりますよ。威厳だけじゃ心を揺さぶりません。声の奥にわずかな揺らぎを感じさせて、それが奥行きを醸し出している、ということなんだと思います」
幽「もーーーーっ、佐為ちゃん、優しい!大好きぃ〜(≧∇≦*)ノ」
遊「千葉君、うまいことおっしゃいましたね。声の奥にわずかな揺らぎ…これ、今後の自分の演技にも取り入れたいと思います」
千「私もです。本当に貴重なものを見せて頂きました…」
幽「速水さんの『今もそなたを愛している』はまさに神でしたね」
千「そうなんです!鳥肌が立つ、という言葉を実感しました」
遊「それぞれのセリフに重さと奥行きを感じさせて下さったという点では、速水さんが最高だったのではないかと…」
幽「うんうん(TT)速水さん…あなたを拒んでしまった私は罪な女…どうか許して…(TT)」
スタッフB「…では、次は三木さんへのコメントに移りましょう」
千「う、う、…三木さんの帝は、聞いていて胸が苦しかったです…」
幽「おお!聞き捨てならないお言葉ですね、その辺をぜひ詳しく!」
千「オーデションの時にも言いましたが、三木さんの帝は佐為への思いがしっとりと表れていて、佐為の罪深さを痛いほど感じさせて下さいましたから」
幽「ナハナハ、二股ね(^m^)」
千「……(////)」
幽「きゃー照れないで、佐為ちゃん!」
遊「それは誉め言葉と思っていいんですよね」
千「もちろんです!私があの方のお心を黒く塗り替えたのではないかと思ってしまうほど…と申し上げましたが、それほど心が苦しくて、逆に相手役として役者冥利に尽きたくらいです」
遊「どういう形にせよ、相手役に強い感情を抱かせるのは、役者としての力量あってこそです」
幽「うーん、わかります」
遊「ボクは佐為を愛でる三木シンの演技にぐっと来て、帝の真情を出し得るのは彼以外ではありえないのでは、とまで思いました」
幽「なのに、セリフCで『愛くるしい童子となって……余の望みだ』のところで、これまでの佐為を愛でる帝から、ぞくっとするような重々しい帝を感じさせて、そこに速水さんと同じような揺らぎと奥行きを見せつけて下さいましたね」 千「こうやって語っていると、やはり誰にも決めきれないという思いが再びわき起こって来ます…」
遊「そうなんですよね。それだけ、えにしの帝自身に一言では語れない深い人間像があったのだと思うし、おっきー、速水さん、三木シン、どなたも素晴らしい演技をされたのだと思います」
幽「佐為を女神のように愛でる新たな帝像、という所にもすごく惹かれて、一方で王者として佐為を愛する自分を誇らしいと思う自信まで感じさせ下さった三木さん、これまた帝としてずっと見ていきたかったのだけど…(TT)」 遊「速水さんと三木シンの共通するところは、明確な帝像を打ち出していおいて、それだけでは収まらない奥行きも暗示した、という面白みですね」
千「そうそう、そうなんです!そこを思うと、このお二人ではどちらにも決めきれない…ということになるのでしょうか」
遊「そうなると、これまでの佐為と帝との哀しくも運命的な関係を大人の演技でまとめ上げ、本編との美しい架け橋を作ったともいうべきおっきーが今回の優勝者にふさわしいと思った次第です」
幽「だから、演技力は全く互角だったんです!!」
スタッフAB「ということで、審査員さん各自の叫びがよく伝わってきました。それでは、見事帝役を勝ち取られました置鮎さんには壇上においで頂きましょう!」
幽「きゃ〜♪きゃ〜♪おっきあゆさーーーん(≧∇≦)ノ=33、ミスター・グロス!!」
置「本日は、このような名誉な役のオーディションに優勝させて頂き、ありがとうございました(とても謙虚に)」
幽「わ〜先程の帝の時の威厳とは全く違う雰囲気。今さらですが役者さんてすごいなぁ(うっとり)」
スタッフA「まず、この役を演じられた時の思いというか、こういうところにポイントを置いた、ということがありましたらお聞かせ下さい」
置「僕は帝が佐為に対して上からとか下からとか、そういうことは一切考えなかったですね。死を悟った人間が最愛の人を前にして何を伝えたいか…その一点を突き詰めただけでした」
幽「なるほど〜それが透明感につながったわけですね(^^)」
遊「演技における計算って必要ですが、一切計算をとっぱらった演技もまたすばらしい、という例ですね」
千「置鮎さん、いえ、大君、今日はありがとうございました(壇上に上って握手を求める)」
置「佐為…そなたにまた会えてよかった…(軽くハグ)」
幽「んぎゃあ〜〜〜〜(*´Д`*)」
幽「ああ、産まれてきてよかっ…た…!と心から実感した本日のオーディションの結果発表でした。置鮎さん、本当におめでとうございます。速水さん、三木さん、お疲れ様でした、これまたすばらしい演技をありがとうございました」
速「オーディションのセリフとはいえ、このような重々しい役を演じることが出来て光栄でした。こちらこそ、ありがとうございました」
三「こんなに感情移入してしまった役は久しぶりです。楽しかったです。ありがとうございました!」
幽「そしてゲスト審査員さんとしておいで下さった遊佐さん、最終選考においで下さった特別ゲスト審査員さんの千葉さん、ありがとうございました。プロの声優の方と、大好きな作品の演技について語ることが出来たなんて、夢のようです(〃'▽'〃)」
遊&千「いえいえ、幽さんこそ、お疲れ様でした。今後も声優界への応援をお願いしますね!」
幽「きゃはきゃは、もちろんでーーす♪」
幽「ということで、帝のオーディション、これをもって閉幕といたします。でも、また、どこかでこういう企画、始めるかもしれません。ヲタクの妄想に、終わりなどない…(`・ω・´)フォッフォッフォ」

   

ままかより謝辞

幽べるさん、オーディション第二弾完結まで実に濃い激戦の模様を届けてくださり、ありがとうございました〜♪ 幽べるさんは、「自分の中で勝手に言葉が動いて書いている」とおっしゃってましたが、そうゆう創作の醍醐味的な状況で書いてくださったこの一つの作品、 私は本当に大好きです♪
進行のドタバタ感と、テンポ良さ、シリアスな声優さんの演技との緩急が絶妙で、ところどころのギャグや、パロディも炸裂してて面白い。
こうゆうものを書かせたら、幽べるさんの右に出る者がいないような気がします!
いえ、本当に(笑)。
でも何気に、可笑しいだけじゃなく、可笑しい掛け合いの中に、実は凄く真面目に深くえにしの作品解釈・解説のようなこともしてくださっている。
私にとってはホントーに嬉しい宝物です!
このオーディション自体が、私にとって本当にかけがえのない素晴らしい作品です。
二次創作小説を書いて、さらにその二次創作的な、しかも完成度の高い作品を書いていただけるってなかなか無いことだと思います。
大げさかもしれませんが「えにし」は長い時間をかけて本当に心血を注いで書き上げました。
帝は登場人物の中でもほぼオリキャラに近い存在で、彼の造形にも同じように魂を傾けました。
ありがとうございます(*^^*)!
もっと詳細な私のコメントを入れたバージョンは こちらです。
ご興味がありましたら、どうぞ(^^)
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