はかりさんのプロフィール

とりあえず真面目に原作を語る  私は映画から入った指輪ファンです。映画を観たその足で本屋に行き、原作を買い求めました。
 とても吸引力のある物語です。また、何度読んでも(そんなに何十回とは読んでませんが)その度に新しい発見や視点を見つける、驚くべき本だと思います。私はAlatarielさんと同世代のはずなのに、何故この本を知らなかったのか、不思議に思います。タイトルを知りながら読まずにいたわけでもなく本当に見たことがなかったんです。
 学校の図書館に…置いてあったかなあ〜?今となってはわかりません…。

 私がとくに心を奪われたのは、サムのフロドへの献身的な愛情でした。言うまでもなく、「王の帰還」の前半のサムの献身ぶりは涙さえ誘うものでした。同時に感動もしました。もはや主従や友情の域を超えたものがあると思いました。命が惜しかったら、またフロドが仕えるに足る相手でなかったら、サムは滅びの山までついていくことはしなかったでしょう。何の見返りも求めずにひたすらフロドの為に尽くすサム。「こんなふうに誰かを愛することが私に出来るだろうか?」…なんて考えたものです。
 私は既婚の身でありますが、夫婦の道は簡単ではないと思っています(別に愚痴ではなく)。他人どうしというのはどんなに仲のよい間柄でも、時にはいろいろな弊害や負の感情が生まれるものです。
「どうしてこうしてくれないんだろう?」
「私がこれだけこうしてあげているのに、なぜ見返りがないんだろう?」
 こういったことを考えがちですよね。でもサムにはそんな気持ちは微塵もありません。彼がフロドに寄せるのは、主従、友情、年齢、性別など一切の枠を超えた人間的な(ホビットの)愛情だと思うのです。
そしてサムフロ視点へ(映画、原作両方から)  FOTRは多分20回くらい観たと思います(映画館で、です)。
 最初はアスティン演じるサムが好きでした。サム…あんた理想の夫だよ!と(笑)。サムを見ていると、いつも隣にフロドがいることに気づき(正確にはサムがフロドにひっついてるんですが)、フロド役のイライジャってかわいいなー…とフロドも好きになりました。度重なる映画鑑賞と原作読破が同時進行だったため、「この二人…デキてるよ!」と思うのに時間はかかりませんでした(笑)。
 だって…どう見てもデキてるじゃないですか!原作ではアイコンタクトをとったりラスト近くではフロドから誘って一緒に住んだり、サムに至ってはフロドの手や額にキスしたり、「旦那が好きだ」とつぶやいてみたり、キリス・ウンゴルでは裸のフロドを臆面もなくかかえあげてひしと胸に抱きしめたり(←本文より引用あり)。妹の影響でやおい漫画等に免疫(?)のあった私は、イライジャとアスティンのビジュアルも手伝ってすっかりサムフロにはまってしまいました。
原作のサムフロ萌えシーンは?  先にアップされているAlatarielさんが書かれた内容と驚くほど同じだったので割愛(笑)。
 サムフロ好きは考えること同じなんですねえ〜。
 ただ、ひとつ追加です。新版「二つの塔」下・P44で、ゴクリを捕らえたフロドとサムがアイコンタクトをとって眠ったふりをし、ゴクリを油断させる場面。なんだかな〜、ほかの登場人物たちの中で、ここまでツーカーなことする間柄っていませんよ!この二人だけですよ!(←力が入ってる)
同じく映画シーンは?  FOTR・FOTRのSEE・TTTをとおして、ここがとくに!とピックアップはしませんが、二人が並ぶ時はやたらくっついているところ。「普通に友達」だったら、あんなにひっつかないんじゃないかなあ〜?
いえ、ひっついてほしいですけど(笑)。
トールキンの作品は?  …ごめんなさい…「指輪物語」と「ホビットの冒険」しか読んでません…。
 「シルマリル」は書店でぱらぱらとめくって…その時点で挫折しました。うーん、フロドにつながるものもあると聞いているので興味がなくもないですが…たぶん当分は読まないかと。すみません。
創作にあたってのこだわり
 映画から入ったこともあり、私の脳内ではフロドとサムはどうしてもイライジャとアスティンの姿をしています。ただ、性格は原作寄り。年上らしく落ち着いた聡明さのフロドと純朴で真面目なサム。それと、映画からのテイストと私の勝手なイメージが加わってます。フロドは時々かわいくて(女の子っぽいという意味ではなく、普段は静かなのにサムの前では素顔をのぞかせる、みたいな)サムはアスティンよろしくちょっとかっこつけるかんじです。
 そして何より、二人は幸せでないといけません。
 原作では指輪戦争のあと、二人の道は分かれていきます。
 どんなに魂を寄せ合って互いを理解し思いやっていても、物語が完成している以上、それは免れないんですよね。
 わかっていても、いえわかっているから、せめて自分の物語の二人にはせいぜいいちゃいちゃさせてやりたいです(笑)。
 見返りを求めずに、互いの幸せを願う愛情。
 現実の世界ではなかなか難しいかもしれません。
 だから私は二人に理想の恋愛を夢見ているのかもしれません。なんちて。

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