金糸こぼるるがごと乱れ散りぬ
 
やがて白き襖に御肌のうち白きが重なりて、
 
未だこと人の目にも触れ給はざるはだへはかなげにて、
 
うち触るれば破れぬべくおぼゆ
 
陽のもとにて軍服をまとひたる面影、夢のやうになむ

さるべきにやあらん、
 逢ひ見たることのいつくしく神さびたる、いかがはゆゆしき
前の世ゆかしうこそ
 夜のほどろ、灯火のほのかなるに、
いとどしく飽かず諸恋ふる影に、朝の出陣の刻近づきぬ

 

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